Vol.13 HySerpackはクリーンルーム内部でも使える
HySerpackは油タンクの内部にブラダ(Bladder.ロッドの出入りに伴う作動油の増減を吸収するゴムまりのようなもの)を挿入し完全に密閉されております。従ってどのような姿勢で使用しても作動油が漏れだすことはなく、タンク内部から空気を全部追い出してあるため酸化による劣化もなくなりました。
このような特徴が注目されクリーンルーム内で使用されるようになって来ました。クリーンルーム内ではゴミの発生が一番嫌われますがHySerpackは磨耗する所がなく、更にタンクも完全密閉であるため粉塵の発生はまったくありません。
クリーンルームは半導体、電子部品等の製造だけではなく、最近は医療用器具(例えば、注射器、輸液パック等)の生産も行われております。この場合無塵だけではなく無菌であることも要求されております。更に小型省スペースであることも絶対条件となります。
HySerpackはこれらの条件をすべて満たしておりますので、100〜3,000トン程度の大推力プレス、射出成型機の射出部又は型締め部にピッタリです。
Vol.14 HySerpackはトグル機構を必要としない
大型の射出成形機の型締め又は大型のプレス機械はリンク機構やトグル機構を使って大推力を発生させております。
その理由は電動アクチュエータの推力には限度があるため、図1、図2のようなリンクやトグル機構を利用して大推力を発生する以外方法がなかったからです。
ところが型を閉じた状態では図2のように全てのアームが張った状態になるため、もう少し推力を上げたいと思ってもそう簡単には行きません。
射出成形の場合、型締め力が不足すると射出圧で金型が開いてしまい、製品が台無しになってしまいます。
HySerpackは電動アクチュエータ(Vol.11を参照)であるにもかかわらず、大推力で高剛性の油圧シリンダをアクチュエータとして使用しているため機械的な増力機構を使う必要は全くありません。
油圧シリンダで直接型締めを行うため、もう少し推力を上げたいと思った時は油圧を少々上げるだけで増し締めが簡単に出来ます。
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