ハイブリッド・アクチュエーター・ハイサーパックの製品紹介
ハイブリッド・アクチュエータ・ハイサーパックは従来方式の油圧駆動装置の欠点を改良し、使いやすく、組立も簡単なユニット式ハイブリッド・アクチュエータです。油漏れの原因である配管をなくし、更に複雑な配管の原因となっていた制御弁を全く使用せず、しかも作動油の使用量が極めて少なく危険な場所でも可燃性オイルの使用を可能とし、消費電力を激減させる省エネ・環境負荷低減型の次世代油圧駆動装置です。その上、本格的なフィードバックコントロール方式を採用した油圧サーボコントロールシステムです。
基本動作原理
速度可変可逆モータと双方向吐出ポンプとによって加圧された作動油が直接シリンダに導入されます。
片ロッドシリンダの場合(本図)は、ロッド分の体積差を補償するためにポンプ吐出側に補償回路(マイクロシャトル弁と貯油ポット)が並列に設置されます。
コントローラに入力された外部位置指令信号に追従するように、モータ回転制御装置が作動油の流量と方向とを制御して、ピストンロッドを所定の位置に移動させます。
ハイサーパックの制御形式について
ハイサーパックには位置センサの違いにより二つの制御形式があります。
DHA型 | アブソリュート出力リニアスケールを シリンダに内蔵しています。 |
サーボコントロール説明書
PDF版 DHA・型式表示と選定表 |
PTP型 | リミットスイッチをシリンダに取り付けるタイプの エコノミータイプ のハイブリッドアクチュエータです。 |
ハイサーパックDHA型標準外形図 PDF版
施工例
Q&A
-
なぜ制御弁がないのか?
-
二方向吐出の油圧ポンプを使用し、電動機でポンプの正逆運転を行うことにより、シリンダの押し引きを制御します。ポンプを停止させればシリンダも停止、ポンプの回転速度を変化させるとシリンダの速度も変化します。即ち、ポンプの吐出方向を変化させることにより方向制御弁と同じ制御ができ、ポンプの回転速度により油量を制御することで流量制御弁を無くし、更に電動機のトルク制御で作動油の圧力をコントロールすることが出来るようになりました。
-
何故消費電力が少ないのか?
-
従来の油圧駆動装置はシリンダが停止している時でも電動機とポンプはフル運転を続け、エネルギーのロス分がタンク内の作動油の温度を上昇させてきました。そのため作動油を冷却するのに必要以上の大型タンクによる自然空冷か電力を利用した強制冷却を行うなどエネルギー効率が極端に悪いものでした。HySerpackはシリンダまたは油圧モーター等のアクチュエータが停止している時は電動機もポンプも停止しており、エネルギー消費はゼロです。また無負荷状態での押し引き動作も油圧が上昇しないため、高速で動作していてもエネルギー消費は非常に少なく、まさに消費電力が少ない省エネルギーユニットなのです。
-
なぜ配管作業がなくなったのか?
-
Hyserpackはポンプの吐出方向、吐出量、吐出圧でアクチュエータを直接駆動する方式のため制御弁が全く必要なくなりました。制御弁が無くなれば複雑な配管は必要なく、ポンプとアクチュエータを結ぶ配管だけになり、これに電動機を一体化したユニット型のため素早く油圧機械を完成させる事ができます。
-
油圧サーボコントロールは調整が難しい?
-
HySerpackは完全な油圧サーボコントロールシステムで、電動機、ポンプ、アクチュエータ、タンクを一体化し作動油を充填し、サーボコントロールに必要な調整(チューニング)をした状態で出荷されますので、購入後すぐに組み込み、使用可能となります。