◆ Vol.15 HySerpackはアクティブとパッシブ制御が同時にできる
慣性負荷Wを加速又は減速する時、通常は図1のように油圧シリンダはアクティブ制御(能動)を、ダンパーはパッシブ制御(受動)を受け待ってます。
ところがHySerpackの場合、図2のようにダンパー(又はショックアブソーバとも言う)がありません。何故ダンパーがないのか。
負荷を加速させる時は油圧シリンダで押してやります。次に減速させるにはプレーキをかけることになります。図1の場合ダンパーをブレーキにしていますが、図2ではサーボモータを減速することにより油圧ポンプも同時に回転が低下し、作動油の吸入も吐出量もそれに比例して低下するため、シリンダの動きが拘束され、負荷の動きにブレーキがかかり減速されます。
この時サーボモータは負荷の慣性によって無理矢理廻されることで発電機になってしまいます。この発生した電力を回生抵抗で消費させることによりブレーキ量を自由に制御することが可能です。従って負荷を加速する時はシリンダはアクティブなアクチュエータとなり、減速する時は瞬時にパッシブなダンパーに変身してしまうことが容易に理解出来る筈です。
