◆ Vol.23 HySerpackとサーボ弁との比較(Ⅶ)
流量制御型サーボ弁を用いて圧力制御を行う場合、負荷の反力又は油圧を検出してフィードバック制御することを誰でも考える筈です。所がこのようにして動作させて見ると、とんでもないことになります。設定圧力(又は設定推力)で落ちつくどころではありません。瞬間的に最高圧力にまで上昇してしまい、あわてて設定圧力を下げると今度は圧力ゼロにまで低下してしまう。即ちON/OFF制御のような動きとなってしまいます。
Vol.22で説明したように、サーボ弁の見掛け上のヒステリシスが増加した形となり、圧力を上昇させて設定圧力にするのと、圧力を下降させながら設定圧力にするのとでは大きな差が出てきます。
文献にはこのような場合、積分特性の電気的補償を行う方法や負荷に積分特性に近いおくれ要素を持たせる方法が紹介されているが、このような方法では全て位相おくれが発生し更に最悪の状態に陥る可能性があります。負荷に積分特性を持たせるにはアキュムレータを挿入すれば簡単であるが、アキュムレータはその構造上ゼロから最高圧力まで使用することが出来ず、非常に狭い圧力範囲でしか使えません。
Hyserpackは圧力制御が得意です。油圧ポンプの吐出量は次式で求める事が出来ます。
P(MPa )=2π・T(N.m)/Q(cc/rev)
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この式を見ると、 固定容量ポンプを選定したとすると、ポンプの容量は一定であるため、油圧Pは電動機のドライブトルクTに比例することが理解できます。従って電動機の出力トルクTを制御することによって油圧Pを自由に決めることが出来る訳です。
当社では既に超大型免震ゴムの試験装置で垂直荷重をゼロから200トンまでリニアに変化させ、次に200トンから荷重ゼロまでリニアに低下させる、いわゆる三角波の荷重試験を直線性1%以内の精度で実用化させております。