◆ Vol.3 HySerpackは何故省エネなのか?

制御弁を使用した油圧システムはモータ、油圧ポンプを常時回転させ、タンクから作動油を大量に吸い上げ、圧油を作り続けております。
従ってアクチュエータが停止している時でも100%電気エネルギーを消費し続け、無駄な電気料金を払い続け、更に無駄に消費したエネルギーが熱に変換され、作動油の温度を際限なく上昇させることになります。
HySerpackは制御弁を完全に撤廃し、ポンプの回転方向、回転速度及び入力軸のトルク制御により、作動油の流れ方向、油量、油圧をコントロールすることに成功しました。(ダイレクトドライブ方式)
アクチュエータが停止している時はモータ、ポンプ共に停止しているために電力の消費はゼロとなりますので、プレス装置では制御弁を使用したものと比較し消費電力は平均して1/10以下となっております。
サーボ弁を使用した数千トンの大型プレス装置で長時間加圧した場合の消費電力が、ダイレクトドライブ方式に変更した事により1/50にまで低下した例もあります。
加圧力(F)と速度(V)からパワーを算出する式はP=F・Vで表されます。長時間加圧の場合、Fは数千トンであっても油圧シリンダのロッド速度はゼロであるため、結果としてP=0となります。信じられないような事ですが、制御弁を追放した結果このような物理の法則を再確認することが出来ました。但し、モータのストールトルク保持及びサーボ゙増幅器用の微小電流は必要です。